サファイア Sapphire (蒼玉)
モース硬度 | 9 |
比重 | 4.00 |
結晶 | 三方晶系 |
光沢 | ガラス状 |
9月の誕生石です。
語源はラテン語のsapphirus、ギリシア語のsappheirosからきています。「青」という意味です。
古代では青い石をサファイアと呼び、旧約聖書においてラピスラズリはサファイアと記されていました。
また、その青より大地のシンボルとされており、空が青いのはサファイアが天空に映った為で、天に近い石とされていました。
中世以降宝石として人気が高まりますが、宝飾品以外にも油絵の顔料として用いられ、現在では半導体の基板としても利用されています。
サファイアはコランダム(鋼玉石)と酸化アルミニウムの変種です。
硬度がダイヤモンドに次ぐ高さで、結晶の光沢が強いのが特徴です。
多様性の石なので、見る角度により様々な色が出現します。
純粋なコランダムは無色ですが、ごく僅かな不純物により幅広い色彩が生まれます。
一般的にサファイアといえば青色のものをさしますが、他の色のサファイアを「ファンシーカラーサファイア」と呼びます。
•クロム:赤(この場合はルビー)
•鉄:黄、緑
•鉄とチタン:青 など。
また、広く利用されているものは不純物を取り除く、透明度をあげるなどの理由のため加熱処理されている合成石が殆どです。
オーストラリア、スリランカなどで産出されます。
殆どが砂礫の中から採取され、岩石からとれることは稀です。
産出された場所によっても色や透明度が異なります。
ここでは青いサファイアのみ紹介します。
•カシミールブルー:インドとパキスタンの国境付近のカシミール地方で採掘されたものです。最高級品。美しい青を誇ります。採掘しつくし、現在は殆ど流通していません。その青色が矢車草(コーンフラワー)の青に似ていることから「コーンフラワーブルー」とも呼ばれます。
•ロイヤルブルー:ミャンマーのモゴック地方で採掘されたものです。透明度はカシミール産のものよりも高いのが特徴です。
•カワセミのブルー:スリランカで採掘されたものです。
•ソフトブルー:パイリンで採掘されたものです。鮮やかで青に深みがあります。
•インクブルー:オーストラリアで採掘されたものです。黒っぽく透明度も低く低級品として市場にはたくさんあります。
Atelier Andanteで使用しているサファイアはカシミールブルーインクブルーです。
カシミールブルーは写真等もあまり残っていません。
何処の誰が持っているの!?王様!????
一度は現物をこの目で見てみたいものです。